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英会話のトレーニングはスポーツのトレーニングと同じ!


1.勉強じゃなくてトレーニング

 英会話を始めた皆さん、トレーニングははかどっていますか。
あえてここで 「勉強」といわずに「トレーニング」と書いたのは、語学力を向上させるのはスポ 
ーツの競技力を向上させるのとまったく同じだからです。学生時代に運動部の経験があるかた
は、感覚的にわかっていただきやすいと思うのですが、

「地味で根気の要るトレーニングを毎日黙々と何ヶ月もあるいは何年も続けてやっと目に見え 
る成果がでる。しかも何日間か休むとたちまちのうちに力が落ちる・・・・」

ものであり、スポーツのトレーニングと面白いくらいに同じです。


2.楽しくないけど大事なこと

 高等学校で英語部の指導をしていてよく感じるのですが、英会話スクールや英語教材の広 
告、あるいは日本の英語教育に対する無節操ともいえる批判の影響でしょうか、どういう訳か 
英語については
「楽しくて飽きも来ず、個人の地味な努力無しで上手くなる」
方法があるかのような感覚をもった生徒がいます。地味なリスニングやスピーキングの練習を
やろうとする と、そういう生徒は
「もっと楽しいことがやりたい。」
と言い出すことがあるのですが、数回ならともかく、ゲームやクイズばかりをやっていてもすぐ
につまらなくなってしまい、結局なにをやっても続きません。

 また、地味で根気の要るトレーニングを始めた場合であっても、最初の 一ヶ月くらいは向上 
してる気がするんだけど、その後かなり長い間、頑張っているのに進歩が感じられない時期が
必ず来ます。
 「こんなことをやって何になるのかな。もっと楽でたのしく上手になれる方法があるんじゃない 
かな。」
 と思い出してそのトレーニングをおざなりにしてしまって、1年以上やってもあまり進歩がな
い・・・そんな生徒を何度か見てきました。

 もちろん、同じ効果があるんだったら苦しいよりも楽しい方が良いに決まってます。ですから、
できる限り楽しくトレーニングできる方法を模索することは必要です。
しかし、自分がこれまで持っていなかった能力を身に付けようとした際には、どんな場合でも
「楽しくないけど大事なこと」 や「大変なこと」
があるはずです。英語だけがその例外であるはずがありません。

 「楽しくないけど大事なこと」や「大変なこと」、とりわけ「地味で根気の要るトレーニング」がで 
きない生徒は、3年間活動しても間違いなく自己紹介に毛が生えたレベル以上にはなれないで
す。高校生の場合のみならず、大学生、あるいは社会人でもこれは同じでしょう。


3. バレーボールにたとえると・・・

 そのような経験から、英語部に入部して来た生徒にはいつもバレーボールにたとえ
てこんなことを言ってます。

「毎日地味なサーブやレシーブといった基本練習を繰り返して、やっとボールが思うところに行 
き、また飛んできたボールを受けとめることができるようになる。そして、やっと試合らしい試合
が成立するようになる。それと同じで毎日地味なリスニングとスピーキングを繰り返してやっと 
会話らしい会話ができるようになるのだ。
毎日試合(フリートーキングやクイズ、ゲーム)ばかり では最初のうちは楽しいかもしれない
が、いつまでたっても競技力(英語力)の向上がないから 馬鹿馬鹿しくなってやってられなくな
る。
英語部には誰もが対外試合ができるレベルの競技力 (世界中の人と意見交換ができるレベル
の英語力)を身に着けたいと思って入部してきたのではないのか。地味な基本練習ができない
のなら語学の習得は無理だから最初からやめておきなさい。もし本気で英会話スクールや海
外留学では『楽しくて飽きも来ず、個人の地味な努力無しで上手くなる方法』で教えてると思う
んだったら、英語部ではなくてそっちでやればいい。」

 英会話を始められた皆さん、
「自分にわかる英語をときかく毎日聞いて、毎日口に出す。」
というトレーニングはとても単調で、楽しいどころかむしろ大変です。でもそれを続ければ
「あれ、英語聞き取れてる!」
「あっ、英語のまま理解できた!」
そして
「すごい、今英語で考えてそのまま英語で話してた!」
と思える時が必ずくるからがんばって下さい。



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