1.英和辞典


英和辞典は6万語レベルのものがお勧め


1.英和辞典の種類
 
 まずは、英語学習を進めるにあたって最も重要な教材である英和辞典についてです。英和 
辞典でよく使われているものはほぼ次の3種類に分類できます。

@10万語レベル  (例)『ジーニアス英和辞典』(大修館)等
A 6万語レベル  (例)『ライトハウス英和辞典』(研究社)等
Bコンパクトタイプ (例)『コンサイス英和辞典』(三省堂)等


2.レベルごとの特徴
 
 書店で各レベルの辞書を手にとって同じ語を比較してみると、それぞれの特徴がすぐに分か
ります。例外もありますが、各レベルの辞書は以下のような特徴がほぼ共通してあります

@10万語レベルの英和辞典・・・収録語数10万前後
・収録語彙が多いのだけでなく、語義が沢山載っている。
・用例中の見出し語を「〜」で表記してある場合がある。(近年、このタイプの表記は減っています。)

A6万語レベル・・・収録語数5万〜7万   
・語義は10万語レベルのものほど多くない。
・ 用例中の見出し語はイタリック(斜体)で表記してある。 

Bコンパクトタイプ
・収録語数は比較的多く、8〜10万語のものが多い。
・用例が殆ど載っていない。


3.初心者にお勧めのレベル

 これらの中で、初心者にお勧めのレベルの辞書は6万語レベルのものです。
 
 @10万語レベルの辞書を初心者向けの教材としてみた場合、詳しすぎるきらいがあるように 
思います。目的とする語彙や語義をかえって見つけにくいのです。また、用例中の見出し    
語を 「〜」で表記してあるものは初心者にはわかりにくいです。

 A6万語レベルの辞書は英字新聞などを読んでいると収録語数に不足を感じうることもある 
のですが、初心者〜大学の教養科目の英語の教材としてみた場合には十分な収録語彙数だ 
といえます。また、このレベルの辞書だと用例中の見出し語は必ずイタリック(斜体)で表記して
ありますが「〜」よりもはるかにわかりやすいです。

  Bコンパクトタイプのものは用例が載ってないため、学習用には向いていません。このタイプ
のものは旅行や英会話サークル等に行くときの携帯用として使うべきものでしょう。

 高校生の場合もよくあることなのですが、「英語がやたらと難しく感じる。」というのは、辞書が
自分に合っていないという場合もあるものです。もし、10万語レベルの辞書やコンパクトタイプ 
のものを使っておられて「英語の勉強を始めたんだが、辞書を引いてもどうも分かりにく
い・・・。」と感じているのであれば、一度6万語レベルのものに換えてみてはいかがでしょう。


4.具体的には・・・

 このレベルで私の一押しの辞書は『スーパーアンカー英和辞典』(学研)です。必要な情報が 
とても簡潔・明快にまとめられています。私がそれなりに英語のやり直しに成功してきたのはこ
の辞書によるところが大きいといっても良いくらいです。(当時は『ニューアンカー英和辞典』と
いう名称でした。)また、『グランドセンチュリー英和辞典』(三省堂)もわかりやすい辞書です。
 もっとも、辞書にはレベルや解説方法のほかにも書体や表紙などそれぞれに特徴があり、そ
れに対する好みもまた様々です。したがって、6万語レベルの辞書を実際に手にとって見出し 
語を比較してみて、もっとも使いやすいと思えるものを選ぶのがベストではないかと思います。


5.その他

(1)和英辞典
 和英辞典は今のところ、これがお勧めといえるものを見つけることができないでいます。自分
が選んだ和英辞典とセットのものか、やはり自分が一番使いやすいと思えるものを選ぶと良い
のではないでしょうか。

(2)電子辞書
 現在私は『ジーニアス英和辞典』、『ジーニアス和英辞典』(大修館)および『広辞苑』(岩波書 
店)のはいった電子辞書を使っています。高価ですが、紙の辞書ではとても大変な、和英から 
英和(あるいはその逆)といった引きなおしが瞬時にでき、なによりも検索が早いのでとても便 
利です。英会話サークルに参加するときなどは軽さ、検索の速さ、そして英→和またはその逆
の引き直し機能は非常に便利で重宝します。

 ただ、電子辞書に収録されているのは、その多くが『ジーニアス英和辞典』で、初心者向けの
6万語レベルの辞書を収録した電子辞書はあまりないのが現状です。また、見出し語を検索す
るまでは早いのですが、語義や用例を見るのはかえって時間がかかるので、初心者の方が英
語の基本を学習しようとするときには、紙の辞書のほうが使いやすい場合も多いです。ご自身
の状況・目的に応じて併用するのが良いのではないでしょうか。




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